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引越しの掃除はどこまですればOK?掃除のポイントを紹介

2023.03.29

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引越しで退去する部屋の掃除はどこまでする?引越し先の部屋は掃除をすべき?そんな疑問への回答とともに、掃除しておきたい箇所や掃除のポイントを紹介します。

引越しの掃除はどこまですればOK?掃除のポイントを紹介

春といえば、始まりの季節。入園や入学、就職、人事異動、産休・育休からの職場復帰など、この春からの新しい生活に向け、引越しをする人も多いことでしょう。

いざ引越しをする際に悩むのが、退去の際の掃除の範囲です。お世話になった家に感謝の気持ちを込めて掃除をする場合、どこまでやれば良いのか目安はあるのでしょうか。また、引越し先の部屋も、掃除をしてから家具を入れたほうが良いことはあまり知られていません。

そこで今回は、引越しの際に、退去する部屋と移転先での、部屋の掃除の範囲やポイントについて解説します。

賃貸物件から引越しをする際、掃除はするべき?

新居が決まり、住み慣れた物件を離れるとき、掃除はしていくべきなのでしょうか。

かつては、前の入居者が掃除をしてから引き継いでいましたが、今は次の入居者のために、管理会社や大家がプロのハウスクリーニングを依頼するのが一般的です。そのため、「次の入居者に不快な思いをさせない」という意味では、退去後はハウスクリーニングが行われるため、わざわざ入居者が掃除をする必要はないと考える人もいるかもしれません。

しかし、賃貸物件から引越しをする際、まったく掃除をせずに退去するのは、やめたほうが無難です。理由は、2つあります。

戻ってくる敷金が増える可能性があるため

現在の物件に入居する際、1ヵ月分の家賃といっしょに「敷金・礼金」を支払った覚えはありませんか?

礼金は、大家や管理会社に支払う謝礼であり、これからお世話になることへの挨拶のようなものです。したがって、退去時にも返金はありません。

一方の敷金は、借主が大家さんに支払う預け金で、いわば担保のような役割を果たすお金です。入居中に滞納していた家賃の精算や、通常の使用では発生しないはずの損傷があった場合の原状回復費用にあてられます。そのため、家賃をしっかり支払って室内をきれいに維持していれば、原状回復に必要な最低限のお金を差し引いた金額が戻ってきます。

敷金はだいたい家賃の1~2ヵ月分ですから、少しでも多く戻ってくるに越したことはないでしょう。できるだけ手元に多くのお金を残すために、退去時には室内をきれいにしてから退去することをおすすめします。

最低限のマナーだから

規則の有無にかかわらず、退去する際は最低限の掃除をするのが大人のマナーです。「引っ越してしまえばもう関係ない」とばかりに汚れた部屋を残されて、良い気持ちがする人はいません。

新居で良いスタートを切るためにも、「立つ鳥跡を濁さず」を心掛け、部屋を貸してくれた大家や管理会社への感謝を込めて掃除をしましょう。

引越しに伴う掃除はどこまでやる?

賃貸物件には原状回復義務があり、契約が終了した時点で、借りた人が物件の原状を回復させて返還しなければなりません。しかし、建物の経年変化などは借主の義務ではなく、貸主が代金を負担して修復を行います。

ここでは、原状回復の定義とともに、わかりやすいよう実例を交えながら、原状回復の対象となる場合と貸主負担となる場合、それぞれについて紹介していきます。

原状回復の定義

国土交通省のガイドラインによれば、引越しの際の原状回復とは、次のように定められています。

<原状回復にかかるガイドライン

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、そのほか常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること。

また、賃借人の責任範囲としては、改正民法で「賃借物を受け取った後生じた損傷がある場合、賃借人は賃貸借終了時に原状回復義務を負う。ただし、通常損耗や経年変化など、貸借人の責任を問えない損傷については義務を負わない」と定められています。[1] 

このことから、引越し作業中の汚れの除去やごみの片付けを済ませて退去すれば、通常はほぼ問題ありません。入居者に明らかな過失がある場合や壁に故意に物をぶつけるなどしてできた傷を除き、原状回復にかかる費用負担はないに等しいといえるでしょう。

原状回復の対象になるケース

原状復帰の対象になるのは、入居者がカビなどの汚れを放置していたり、壁にへこみや落書きがあったりするなど、通常の生活をしていてできる損傷とは判断されない場合です。

・結露や水漏れによるカビ

冬になると、室内外の気温差などで窓に結露が発生します。これを放置すると、サッシ部分や壁などにカビが繁殖する原因に。浴槽の水垢やカビ、台所のカビ・腐食とともに、原状回復を求められる場合があります。

・壁の落書き、へこみ

壁の落書きや物をぶつけた際のへこみは、通常の生活をしていてできる損傷の範囲外です。画鋲の跡などは、石膏ボードまで達していなければ、問題なしとされることが多いでしょう。

・手入れ不足によるクロスのしみ、不注意によるフローリングの腐食

室内で喫煙していると、クロスや天井にヤニの汚れがつきます。ヤニは手入れ不足と判断されるため、きれいに拭き取っておきましょう。水漏れなどで腐食が進み、表面や床の下部構造までダメージが及んだフローリングも、借主の責任範囲になります。

・ガスコンロの油汚れ

ガスコンロの油汚れは、蓄積すると通常の掃除では落ちません。自力で掃除をしても落ちなければ、費用が加算されることを覚悟しておきましょう。換気扇の油汚れも同様です。

貸主負担になるケース

次のようなケースは、借主の責任は問われず、貸主負担になります。経年劣化による色あせや生活上やむをえずできた黒ずみなど、生活の中で自然に損傷したと認められる箇所は、入居者の落ち度にはなりません。

・日照などによるクロスの経年劣化

普通に暮らしていても、日が差し込めばクロスは少しずつ色あせていきます。窓から入る日差しで劣化したクロスについて、借主の責任は問われません。

・家具による床やカーペットのへこみ、壁の黒ずみ

床やカーペットの上に何も置かずに過ごす人はあまりいません。必要な家具を置いたことでできたへこみや黒ずみは、生活上やむをえずできたものと判断され、貸主負担になります。

・古くなって動きが悪い給湯器の交換

給湯器や風呂の湯沸かし機能の不具合や故障は、長く使っていれば当然起こりうることです。給湯器や湯沸かし機能は家に付随する設備のひとつでもあるため、貸主の負担で交換してもらえるでしょう。

退去時にしっかり掃除しておくべき場所とは?

原状回復の範囲と貸主負担の範囲を踏まえて、退去時には、下記のような場所を重点的に掃除することをおすすめします。しっかり掃除をして、住んでいた場所に気持ち良く別れを告げてくださいね。

キッチン

油汚れや水垢が発生しやすいキッチンは、手入れ次第で汚れ具合が大きく変わります。手入れ不足により蓄積した頑固な汚れは原状回復の対象になりやすいため、キッチンの中でも次の3ヵ所は、特にしっかり掃除をしましょう。

・ガスコンロ

ガスコンロは、油汚れを取り除きます。水100mlに対して小さじ1杯程度の重曹を溶かした重曹水を吹きかけてガスコンロをこすると、手垢や焦げつきなどもきれいに落とすことができます。

・換気扇

室内の汚れた空気を外に放出し、室外からきれいな空気を取り込んで循環させる換気扇にも、油汚れは付着します。まずは羽を外して分解し、専用の洗剤や重曹を使って汚れを落としましょう。

換気扇の掃除は手間がかかるので、普段から定期的にお手入れしておくと安心です。

・シンク、排水口

シンクや排水口の水垢は、通常の範囲であれば貸主負担になります。しかし、長年掃除をせずに放っておいてこびりついた水垢は、借主負担になることも。通常に使用した範囲の汚れと判断してもらえるよう、できるだけ落とす努力をしてください。

水垢を落とすには、クエン酸が有効です。水垢にクエン酸を染み込ませ、しばらく放置してからスポンジなどでこすってみてください。

浴室

浴室は、小まめに換気していてもカビが繁殖しやすい場所です。壁や床、換気扇、浴槽をチェックし、スプレー式のカビ取り剤などで除去しましょう。排水口のぬめりを除去する掃除も忘れずに。

トイレ

トイレは、便座やタンクの手洗い部分、床、壁など、ぱっと目につく場所のほか、便座の裏もしっかりチェックしてください。トイレ専用の洗剤を使い、ブラシを使って汚れをこすり取りましょう。

壁、床、窓

喫煙者は、壁や床、窓についたヤニを拭き取りましょう。家具を搬出した後に出た床のほこりや壁の汚れも、掃き掃除・拭き掃除をしてきれいにしてください。窓のレール部分やサッシ部分の汚れなど、隅々までチェックすることが大切です。

引越し前の部屋もしっかり掃除しておこう

ここまで、入居していた部屋の掃除について解説しました。敷金のこともあり、引越しに伴う掃除というと旧居が思い浮かび、新居は後回しにしがちです。しかし、実は新居の掃除も、引越しのタイミングで済ませておくことが大切なのです。

新居に家具を搬入する前に掃除しておくことには、次のようなさまざまなメリットがあります。

入居時の状態を確かめられる

新居の掃除をすることは、いずれ引っ越す際に原状回復のトラブルを起こさないよう、確認できることがメリットです。大きな傷や汚れがある場合は、なるべく早く管理会社や大家に連絡しましょう。

家具を入れる前なら、部屋の細部まで掃除できる

部屋に家具を搬入する前なら、掃除をするのに冷蔵庫やベッドなどの大型家具を移動することなく、部屋の隅々まで掃除できます。物がないので、壁や天井も楽に掃除ができるでしょう。

ハウスクリーニング後でも、時間が経てばほこりや汚れは窓の隙間などから入り込んで溜まっていくもの。引越し前に全体的に掃除をしておくと、気持ち良く新生活を始めることができます。

新居、旧居は掃除のプロに任せるのもおすすめ

引越しに伴う掃除は、旧居でも新居でもしっかり行うことが望ましいです。しかし、春も間近な今、「引越し準備以外にもやるべきことがたくさんあって、掃除まで手が回らない」という人も多いでしょう。特に、旧居の掃除は頑固な汚れも多く、素人では手に負えないこともあります。また、引越しの際の荷作り・荷ほどきなども、かなり時間のかかる作業です。

「掃除を手伝ってくれる人手が欲しい」「荷作りや荷ほどきを頼みたい」と思ったら、家事代行サービスへの依頼も検討してみてください。家事代行サービスは、家事のプロフェッショナルが、さまざまな日常の家事をサポートしてくれます。日常的な掃除のほか、引越し時の掃除にも対応しているので、必要な掃除だけを依頼してみてはいかがでしょうか。

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