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中性洗剤ってどんな洗剤?落とせる汚れの種類や特徴を紹介
2024.09.27
中性洗剤は、肌や素材にやさしく、家庭の幅広い家事に役立つ万能洗剤です。今回は、そんな中性洗剤の特徴や用途別の種類、注意点などを解説していきます。
目次
中性洗剤ってどんな洗剤?落とせる汚れの種類や特徴を紹介
日常生活の中でよく使っている洗剤といえば「中性洗剤」ではないでしょうか。食器用、リビング用、おしゃれ着用、赤ちゃん用など用途別に多くの種類の中性洗剤がありますが、そもそも中性洗剤とはどんな洗剤なのでしょうか。いつも何気なく使っている方も使用する際の注意点もこの記事で紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
中性洗剤ってどんな洗剤?
中性洗剤は、その名の通りアルカリ性と酸性の中間に位置する洗剤のことを指します。なお、家庭用洗剤では、一般的にpH値(水素イオン指数)3.0未満が酸性、3.0以上6.0未満が弱酸性、6.0以上8.0以下が中性、8.0を超えて11.0未満が弱アルカリ性、11.0を超えるものがアルカリ性となります。市販の洗剤の性質を確認したい場合、裏面の液性表記に記述されています。中性洗剤は、この特徴により、肌や素材に対する刺激が少なく、さまざまな用途に使えるため多くの家庭で使用されています。例えば、洗濯洗剤や食器用洗剤、さらにはキッチン掃除やトイレ掃除などがあげられ、幅広い家事に役立つ万能洗剤と言えます。
また、中性洗剤が幅広い家事に使える理由のひとつに主成分が「界面活性剤」ということにあります。
界面活性剤は、親水性と親油性という2つの性質をもっており、水に混ざりにくい油などを浮かせて、分離しやすい成分が含まれており、水で流すだけで皮脂などのちょっとした油汚れであれば落とすことができます。
中性洗剤が落とせる汚れ・落とせない汚れ
ここでは、中性洗剤で対処できる汚れの種類について詳しく見ていきましょう。
<中性洗剤で落とせる汚れ>
・軽い油汚れ
主にキッチンまわりで見られる油汚れですが、調理後のフライパンや食事後の食器であれば中性洗剤で落とすことができます。
・皮脂汚れ
日常的に何気なく触っているドアノブや家具、家電に付着した皮脂汚れも中性洗剤で落とすことができます。また、汗にも皮脂が含まれているため付着したばかりの軽い汗じみであれば、落とせる可能性があります。
中性洗剤であれば素材を傷める可能性も低いため、まずは中性洗剤で試してみるのがいいでしょう。
・石けんカスや水垢
水回りの掃除は大変な作業ですが、中性洗剤を使用すると石けんカスを簡単に落とすことができます。特に風呂掃除やキッチンのシンク掃除の場合、中性洗剤を少量使用してスポンジで軽くこするだけで、石けんカスや水垢をきれいに取り除くことができます。
<中性洗剤で落とせない汚れ>
・頑固な油汚れ
蓄積された頑固な油汚れやコゲつきなどは、中性洗剤では落としづらいことがあります。
・カビ汚れ
お風呂場やキッチンのシンク周りで発生するカビ汚れは、中性洗剤では落としづらい場合があり表面の汚れを落としても再発しやすいのが特徴です。
しつこい汚れやカビには、塩素系漂白剤などのより効果的な洗剤と使い分ける必要もあります。
・タンパク質汚れ
タンパク質汚れとは、血液や衣類に付いた汗の黄ばみ、食品の汚れなどのことを言います。これらは中性洗剤では分解しにくく、酵素入りの洗剤や漂白剤を使用するのがおすすめです
中性洗剤のメリットとデメリット
中性洗剤は、多くの家庭で広く利用されており、その利便性と効果から高い評価を受けています。ここでは、中性洗剤のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
中性洗剤のメリット
1.安心して使える
まず、中性洗剤のメリットとして挙げられるのは、肌や素材に優しいという点です。酸性やアルカリ性の洗剤と違い、中性洗剤はpHバランスが中立であるため、手荒れの心配が少なく、敏感肌の方や小さなお子さんがいる家庭の方にもおすすめです。
また、中性の性質上、衣類や食器、掃除する場所の素材を傷めにくく衛生清潔を保ちながら、大切なものを長く使うことができます。
2.幅広い汚れを落とせる
中性洗剤は、アルカリ性と酸性のどちらの性質も持っているため、幅広い性質の汚れを落とすことができます。ただし、頑固な汚れに対しては、完全ではないためそれぞれの性質に合った洗剤を使う必要があります。基本的に、軽い汚れであれば中性洗剤で落とすことができます。
3.多種多様な場所で使える
中性洗剤は、洗濯風呂掃除、キッチンの掃除、さらには食器洗いにも使える多用途な洗剤で、非常に便利です。洗濯洗剤として使用する場合、衣類の繊維を傷めにくく、色落ちのリスクが低い点も中性洗剤の強みと言えます。
中性洗剤のデメリット
一方で、中性洗剤にはデメリットも存在します。中性洗剤は素材に優しい反面、アルカリ性や酸性の洗剤に比べて、強力な汚れや油汚れには弱い面があります。特に、頑固な油汚れや浴室の水垢を落とす際には、酸性やアルカリ性の洗剤がより効果的な場合があります
頑固なお風呂汚れを落としたい方は、こちらの記事もご確認ください。
家庭でできる!お風呂のガンコな水垢の落とし方
以上のように、中性洗剤には多くのメリットがある一方で、汚れの状況によっては他の洗剤を使う方が適している場合もあります。自身の生活スタイルや使用目的に応じて、最適な洗剤を選ぶことが重要です。
中性洗剤の種類とそれぞれの特徴
中性洗剤には、用途によって様々な種類があります。具体的には住宅用、台所用、衣類用の中性洗剤が一般的です。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
住宅用中性洗剤
出典元:
https://www.kao-kirei.com/ja/item/khg/mypet/4901301036186/?tw=khg
https://www.e-utamaro.com/products/cleaner
住宅用中性洗剤は、家中の様々な掃除に使用できます。例えば、リビングの床や壁、窓ガラス、さらにはトイレやお風呂の掃除にも適しています。
基本的にはスプレータイプのものが多く売られています。使い方は、汚れている箇所に吹きかけて雑巾などで拭き取り、最後に水拭きするといった流れになります。特に床や壁などの場合、中性洗剤の成分が残ってしまっているとシミになってしまう可能性があるので、しっかりと拭き取れているか確認しましょう。
商品例:かんたんマイペット、ウタマロクリーナー
台所用中性洗剤
出典元:
https://www.kao-kirei.com/ja/item/khg/kyukyutto/4901301433909/?tw=khg
https://www.myrepi.com/brands/joy/foam-spray_wjokin_all-in-one_light_review/
台所用中性洗剤は食器や調理器具などの油汚れを落とすのに効果的です。お皿やカトラリーだけでなく、たとえば、フライパンや鍋、さらには換気扇のフィルターなどに付着した油汚れも、中性洗剤を使用するだけでスッキリと落とせます。
商品例:キュキュット、ジョイキッチン泡スプレー
衣類用中性洗剤
出典元:
https://www.kao-kirei.com/ja/item/khg/emal/4901301420916/?tw=khg
https://acron.lion.co.jp/products/
衣類用中性洗剤は、繊維を傷つけずに洗濯物をきれいにするのが特徴です。洗浄力も強力でありながら、柔らかな仕上がりになるので、柔軟剤を併用することなく肌触りの良い仕上がりが期待できます。衣類用中性洗剤は、アルカリ性や酸性の洗剤と異なり、色移りや色落ちがしにくく、デリケートな素材の衣類を洗う際におすすめです。
商品例:エマール、アクロン
中性洗剤を使う際の注意点
中性洗剤は多くの掃除や洗濯場面で使用されますが、その効果を最大限に発揮し、安全に使うためにはいくつかの注意点があります。ここでは、中性洗剤を使う際の具体的なポイントについて解説します。
使用する素材を確認する
中性洗剤は幅広い素材に使用できますが、全ての素材に対して問題なく使用できるわけではありません。革製や布製、コーティングされていない木製の家具などの水に弱い素材には、中性洗剤を使うことで変色やシミになる恐れがありますので、使用する前には中性洗剤が使える素材であるか確認しましょう。
長時間放置しない
食器用洗剤で食器を浸け置きする場合や洗濯で予洗する場合、長時間放置することは避けましょう。洗浄効果が持続する一方で、長時間の放置は素材にダメージを与えることがあります。
また、床の拭き掃除をする際、洗剤の拭き残しがあると長時間放置することと同様に素材を傷める原因になりますので、使用後には必ず水拭きで洗剤を拭き取りましょう。
肌荒れやアレルギーに注意する
肌に刺激の少ない中性洗剤でも、まったく肌が荒れないというわけではありません。長時間の洗い物をする時などには、ゴム手袋を着用するなどして肌を守ることが重要です。
以上のポイントを押さえて、中性洗剤を安全かつ効果的に使いこなしましょう。
幅広く使える中性洗剤を日々の掃除に活用しよう
私たちが日常的に使っている中性洗剤の特徴や種類について、解説しました。
アルカリ性や酸性に比べ、中性洗剤は、安全性が高く肌にやさしく、幅広い用途に使用できる万能洗剤です。頑固な汚れになる前にこまめに中性洗剤でお掃除できていれば、家の中のほとんどはキレイに保てることでしょう。
また、年末も徐々に迫ってきている中で、日常的な掃除を習慣化することで、大掃除の負担を軽減し、清潔で快適な暮らしを送りましょう。