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雑菌だらけ?お風呂の追い焚き配管を清潔に保つ方法

2024.12.26

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雑菌だらけ?お風呂の追い焚き配管を清潔に保つ方法

お風呂の追い焚き配管は、雑菌が繁殖しやすい場所です。この記事では、追い焚き配管の汚れの原因や汚れを防ぐための予防策などを詳しく解説します。適切な対処法を知り、清潔なバスタイムを楽しみましょう!

追い焚き配管とは?

追い焚き配管とは、お風呂のお湯を一度浴槽から引き出し、給湯器で温め直して再び浴槽に戻すための配管のことです。この仕組みによって、一度使ったお湯を再利用でき、節水や光熱費の節約につながります。一般的に、追い焚き機能付きのお風呂には必ずこの追い焚き配管が付いています。この追い焚き配管は便利な機能ですが、汚れやすいというデメリットもあります。清潔な状態を保つためには、定期的な掃除が欠かせません。

追い焚き配管の種類

追い焚き配管には2種類あります。
ここでは、それぞれの種類について詳しく説明します。

自然循環型(2つ穴タイプ)

自然循環型(2つ穴タイプ)

 自然循環型の追い焚き配管は、2つの穴を使ってお湯をゆっくりと循環させる仕組みになっています。このタイプはシンプルな構造が特徴ですが、循環がゆっくりな分、皮脂汚れや湯垢といった汚れが配管内にたまりやすい傾向があります。

強制循環型(1つ穴タイプ)

 強制循環型の追い焚き配管は、自然循環型と異なり、ポンプを使って強制的に1つの穴からお湯を循環させる仕組みです。このタイプはお湯の流れが速いため、自然循環型よりも汚れがたまりにくいというメリットがあります。しかし、部品が多くなるため、故障時には修理に手間がかかる場合があります。

追い焚き配管の汚れの原因とは?

多くのご家庭でこの追い焚き配管のあるお風呂が見受けられますが、実は配管の内部に汚れが溜まりやすいことをご存じでしたか?追い焚き配管が汚れる原因には、主に以下のものが挙げられます。

皮脂汚れ

 追い焚き配管の汚れの原因として、入浴中に体から出る皮脂が配管内に蓄積することが挙げられます。皮脂はお湯に溶け込むだけでなく、配管内に膜状に付着し、それが雑菌の栄養源となります。その結果、臭いや水の濁りといった問題を引き起こすことがあります。

水垢・湯垢

 お湯に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が配管内に堆積し、水垢や湯垢となることがあります。この汚れは蓄積すると硬くなり、配管内部にこびりついてなかなか除去できなくなります。また、湯垢は細菌や雑菌の繁殖場所にもなりやすく、悪臭や配管の機能低下につながる場合もあります。

雑菌

 追い焚き配管内部は湿度と温度が高いため、雑菌が繁殖しやすい環境です。特に定期的な清掃を行わないと、人体に悪影響を及ぼす可能性のある雑菌が増殖し、不快な臭いや健康問題を引き起こすリスクが高まります。

入浴剤

 入浴剤の使用も配管の汚れに影響します。香りやリラックス効果のために使用する入浴剤が配管内に残留し、それが雑菌の栄養源になります。また、特定の成分が配管を傷めたり、汚れがこびりつきやすくなることもあるため注意が必要です。

追い焚き配管の掃除方法

追い焚き配管の掃除方法

追い焚き配管の汚れについて解説しましたが、ここからは、その汚れを落とす具体的な掃除方法について詳しくご説明します。追い焚き配管には大きく分けて2種類ありますので、それぞれに合った掃除方法をご紹介します。
一般的には、月に1回を目安に実施することをお勧めしますが、使用頻度や家庭の事情によって調整していただいて構いません。特に、小さなお子さんがいる家庭では、お子さんの健康を考え、定期的に掃除を行うことが大切です。

一般的には、月に1回を目安に実施することをお勧めしますが、使用頻度や家庭の事情によって調整していただいて構いません。特に、小さなお子さんがいる家庭では、お子さんの健康を考え、定期的に掃除を行うことが大切です。

自然循環型(2つ穴タイプ)の掃除方法

▼必要な道具

・風呂釜用洗浄剤(または重曹、クエン酸)
・ゴム手袋
・スポンジ(または柔らかい布)
・タオル

▼掃除方法

①お湯を抜く: 浴槽のお湯を全て抜きます。

②下の穴を塞ぐ: 浴槽の下にある穴をタオルなどでしっかりとふさぎます。

③洗剤を入れる: 上の穴(お湯が出る穴)に、風呂釜用洗浄剤または重曹やクエン酸を入れます。

④お湯を注ぐ: やかんまたはポットで、40~50℃のお湯を洗剤の上からゆっくりと注ぎます。上の穴から溢れないように注意してください。

⑤つけ置きをする: 2~3時間程度放置します。汚れがひどい場合は、一晩つけ置きしても構いません。

⑥すすぐ: 下穴に詰めたタオルを外し、シャワーで配管内を洗い流します。その後、浴槽に水を張り、追い焚きをしてすすぎを繰り返します。

⑦乾燥する: 浴槽の水を抜き、ドアや窓を開けて換気を行い、配管内を乾燥させます。また、フィルターに付いた汚れを布やスポンジで優しく取り除きます。

強制循環型(1つ穴タイプ)の掃除方法

▼必要な道具

・風呂釜用洗浄剤(または重曹やクエン酸)
・ゴム手袋
・スポンジ(または柔らかい布)

▼掃除方法

①お湯を張る: 追い焚き配管が浸かる程度に浴槽にお湯を張ります。

②洗剤を入れる: 風呂釜用洗浄剤の場合、は製品の指示に従い、お湯に溶かします。重曹やクエン酸を使う場合は、1カップ程度を目安に溶かします。

③追い焚きする: 追い焚き機能を使い、洗浄剤を配管内に循環させます。10~30分程度、追い焚きを繰り返します。

④つけ置きをする: 洗浄剤を配管内につけたまま、1時間程度放置します。

⑤すすぐ: 洗浄剤を排水し、新しいお湯を張って、再度追い焚きをしてすすぎます。数回繰り返すことで、洗剤液を完全に洗い流します。

⑥乾燥する: 浴槽の水を抜き、ドアや窓を開けて換気を行い、配管内を乾燥させます。また、フィルターにつ付いた汚れを布やスポンジで優しく取り除きます。

 掃除の際の注意点

  • 換気をする

 掃除中は換気を十分に行い、薬品を直接吸い込まないよう注意してください。

  • ゴム手袋を着用する

 やけどに注意し、高温のお湯を使用する場合はゴム手袋などを着用しましょう。また、薬品に直接触れると肌が荒れる可能性があるため、ゴム手袋を着用して肌を守りましょう。

  • 使用方法・分量を守る

  洗剤を使用する際は、必ず使用説明書をよく読み、用法・用量を守ってください。

また、配管の構造によっては掃除できない部分がある場合があるため、浴槽の取り扱い説明書も併せて確認してください。

追い焚き配管の汚れを防ぐには?

それでは、配管の汚れを防ぐにはどうしたら良いでしょうか。予防策を3つ説明します。

1.入浴後はすぐにお湯を抜く

追い焚き配管を清潔に保つためには、入浴後にすぐ残り湯を排水することが重要です。残り湯をそのままにしておくと、皮脂汚れや湯垢などが配管内に蓄積しやすくなります。また、湿度が高いため雑菌が繁殖しやすい環境になり、不快な臭いの原因にもなります。この対策を習慣化することで、汚れや雑菌のリスクを大幅に軽減できます。

2.入浴剤の使用はほどほどにする

入浴剤の使いすぎも、追い焚き配管の汚れの原因となります。特に油分を含む入浴剤や濃厚な成分が含まれる入浴剤は、配管内に付着しやすく、雑菌のエサとなることがあります。そのため、入浴剤を使う場合は量を控えめにし、使用後には配管内を十分に洗浄することが大切です。入浴剤選びにも注意を払い、配管に優しいタイプを選ぶとさらに効果的です。

3.換気を徹底する

追い焚き配管の汚れや雑菌対策には、換気が重要です。高温多湿の環境は菌が繁殖しやすいため、入浴後は浴室の換気を徹底し、湿度を抑えることを心掛けましょう。また、ぬるい温度の残り湯が菌の繁殖を助長することがあるため、追い焚きの際にはお湯を十分に高い温度まで温めて、菌が増えにくくなるよう対策を取りましょう。

放置するとどうなる?追い焚き配管のリスク

放置するとどうなる?追い焚き配管のリスク

ここまで、配管汚れの原因や予防策を説明してきましたが、もし汚れを放置したらどうなるのでしょうか。ここでは、配管汚れが私たちに与える影響について説明します。

レジオネラ菌など、雑菌が健康被害を与える

追い焚き配管を定期的に清掃せず放置すると、皮脂汚れや湯垢、入浴剤の成分が配管内に溜まり、雑菌が繁殖しやすくなります。特にレジオネラ菌は水回りで発生しやすく、35度前後の温度を好むため注意が必要です。レジオネラ菌が体内に入るとレジオネラ症を引き起こし、特に免疫力の低い方や高齢者にとって健康へのリスクが高まります。これらの雑菌は皮膚炎や呼吸器疾患を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。健康を守るためにも、清潔な配管の維持は欠かせません。

臭いや水質が劣化する

汚れによる雑菌の繁殖が進むと、配管内で悪臭を放つようになります。入浴時にお湯から不快な臭いを感じる場合、それは配管内部に溜まった汚れや雑菌が原因である可能性が高いです。また、汚染された配管から出てくるお湯は濁ったり、黒い汚れが混じったりすることがあります。

配管詰まりや給湯器が故障してしまう

追い焚き配管の汚れを放置すると、配管内に蓄積した汚れや湯垢が詰まりの原因となります。配管が詰まると、水の循環がスムーズに行えなくなり、給湯器に負荷がかかります。これが原因で給湯器の寿命を縮めたりして、修理や交換に高額な費用がかかることがあります。そのため、日頃の定期的な掃除で未然に防ぐことが重要です。

定期的なメンテナンスで、快適なバスタイムを過ごそう!

今回は、追い焚き配管の汚れの原因や掃除方法、予防策について説明しました。追い焚き配管の汚れをそのままにしておくと、いやな臭いが発生したり、健康に悪影響を与えたりする可能性があります。そのため、定期的なお掃除や予防を積み重ねていくことで、清潔な浴室を保つことができます。なお、配管の掃除方法については種類によって異なりますので、ご自宅の配管を確認した上で実践してみてください。

とはいえ、忙しい日々の中で細かいお掃除に手が回らなかったり、配管の掃除を定期的に行うのはなかなか大変ですよね。そんなときは、専門の清掃業者に頼るのも一つの方法です。プロにお願いすれば、普段では手が届かない配管の奥までしっかりと掃除してもらえますし、配管の状態をチェックしてもらえることもあります。

健康面や快適なバスタイムを維持するためにも、定期的なメンテナンスを行い、清潔なお湯を保つことで、毎日のお風呂時間をもっと快適なものにしてみてはいかがでしょうか?

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