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産後の家事はいつからできる?無理せず乗り切れるサービスも紹介

2023.02.28

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お産を終えたばかりの女性の体は、とてもデリケート。そんな産後に家事を再開すべき目安や時期ごとにできる家事のほか、産後の家事を楽にする方法を紹介します。

産後の家事はいつからできる?無理せず乗り切れるサービスも紹介

お産を終えたばかりの女性の体は、とてもデリケート。「少なくとも産後1ヵ月は体を休めて」といわれるのは、この時期に無理をすると妊娠・出産のダメージからの回復が遅れ、後々の体調にも影響を及ぼす可能性があるからです。とはいっても、夫が忙しい、実家が遠いなど、周囲に頼れる存在がいない人も多いでしょう。

そこで今回は、産後に家事を再開する目安や、産後の時期ごとにできる家事のほか、産後の家事を楽にする方法などについてご紹介します。

産後は家事をしてもいい?

そもそも産後は、家事をしても良いのでしょうか。日本には昔から、「産後の肥立ち」という表現があります。身近な年配者に妊娠・出産を知らせた際、「産後の肥立ちが悪くなるから、しばらく無理は禁物」とアドバイスを受けた人もいるのでは?

産後の肥立ちとは、出産後の女性の体が少しずつ回復していく期間を指す表現で、現在の「産褥期(さんじょくき)」にあたります。

この期間に体を酷使すると、心身の回復が進まない上に思いがけない不調を招くことから、できる限り安静にするよういわれてきました。医療が行き届いていない時代には、産後の肥立ちが悪いために命を落とす女性が多かったようです。

医療が発達した現代でも、産褥期の女性の体が、妊娠前の状態に戻ろうと奮闘していることには変わりありません。どれだけ安産で元気だと思っても、産褥期は無理せず回復を優先することが重要なのです。

産褥期の体の変化

産褥期の女性の体には、主に下記のような変化が起こっています。

子宮が収縮する

出産で大きく膨らんだ子宮が、産褥期に元の大きさに戻るために収縮します。4週間程で妊娠前の大きさに近づくといわれており、最初の2~3日は強く収縮するため、陣痛や生理痛に似た痛みを感じます。

特に、授乳中は子宮が収縮しやすく、痛みが強くなることが多いでしょう。

悪露が出る

産褥期には、分娩時にはがれ落ちたまま体内に残った胎盤や子宮内膜、分泌物などが混じった「悪露(おろ)」と呼ばれる出血があります。出産直後から、長いと1ヵ月程続くことも。

会陰切開や傷の痛みがある

分娩時に会陰が割けたり、スムーズなお産のために切開したりした場合、分娩後に縫い合わせます。そのため、産後2~3日は縫合後の傷が痛むことがあります。

同様に、帝王切開の傷も痛みます。麻酔が切れてから2~3日は強い痛みがあり、退院後まで痛みが続くこともあるでしょう。

便秘になる

出産時の出血や悪露、さらには毎日の授乳で、女性の体内の水分は減少します。その結果、便秘になり、さらに痔を発症することもあります。

産後に家事ができるのはいつから?

産褥期は一般的に、産後6~8週間程といわれますが、出産のダメージの大きさや回復のスピードによって長引く場合もあります。

また、産褥期は慣れない赤ちゃんのお世話に精一杯で、まとめて寝る時間すらなかなか取れないことも。休んでいるつもりでもどんどん新しい疲れが蓄積していくので、自己判断は禁物です。まずは、医師の客観的なチェックが受けられる1ヵ月健診まで、赤ちゃんが寝るときには自分も寝るようにして、意識的に体を休めましょう。

一方で、料理や洗濯、片付けなど、最低限の家事をしないと生活が滞ってしまいます。では、産後の家事は、どの程度から再開しても良いのでしょうか。ここからは、産褥期を5つのプロセスに分けて、その時期に行える家事の内容をご紹介します。

退院後から産後2週間目まで:できる限り安静に

出産後、自然分娩の人は5~6日、帝王切開の人は7~10日程で病院を退院するのが一般的。2週間目からは家族だけでの育児が始まり、妻の負担も増え始めます。

まだまだ出産のダメージが強く残る上、授乳間隔が短く夜も頻繁に起きるため、寝不足と疲労で心身が不安定になることも珍しくありません。心も体もデリケートな時期なので、家事は夫や両親など、頼れる人に頼ることも大切。女性は最低限の育児をするだけの状態がベストです。

産後3週間目まで:ごく簡単で負担のない家事を少しずつ

産後3週間目に入ると、不規則ながら赤ちゃんとの生活に慣れてきます。体の痛みも少しずつ気にならなくなってくるでしょう。自分の体と相談しながら、洗濯物をたたむ、食器をしまう、アイロンをかけるといった、体の負担が少ない家事から始めてみるのがおすすめ。

このとき、「意外と動ける」「ほぼ妊娠前と変わらない」と感じても、赤ちゃんが寝ているあいだにたくさんの家事をこなそうとするのは避けてください。ママの体は、見えないところで回復に向けた活動を続けています。「疲れたな」と感じる前に、少し家事をしたら横になって体を休めるようにしてください。

産後4週間目まで:重労働以外の家事ならOK

産後4週間を迎える頃になると、自然分娩でも帝王切開でも、女性の体の痛みはだいぶ引いて楽になってきます。依然として寝不足は続いている可能性が高いため、油断はできませんが、回復を実感する瞬間が増えるでしょう。

体の調子が良ければ一般的な家事から再開して構いませんが、重労働は厳禁です。部屋の模様替えで重量のある物を移動させたり、上の子の抱っこやおんぶなどで腹圧がかかったりすると、せっかく元に戻りかけた子宮に大きな負担をかけることに。子宮をはじめとする骨盤の臓器が下垂する場合もあるので、買い出しなど重い物を持つ家事は避けてください。また、体を冷やすとホルモンバランスに悪影響が及び、傷の回復も遅れる傾向があります。お風呂を洗う、食器を洗うといった水を使う仕事も、できるだけ夫や家族に任せるのがおすすめ。

産後1ヵ月目以降:家事の範囲を広げる

産後1ヵ月の健診で母子ともに問題がなければ、妊娠前の生活に戻して構いません。まずは、気候が良い時間帯を選んで、赤ちゃんといっしょに買い物やお散歩などに出かけてみてください。途中で体調が悪くなってもすぐ家に戻れるよう、外出は短時間かつ近距離から少しずつ始めることが大切です。

もし心身に余裕があれば、好きな料理を作ったり、気になっていた部屋の片付けをしたりするのも、良い気分転換になるはずです。

産後2ヵ月目以降:仕事の再開も検討する

産後2ヵ月ともなると、赤ちゃんがいる生活が当たり前のものになり、それなりのリズムが出てきます。産前産後休暇は出産の翌日から8週間まで取得でき、医師の許可があれば産後6週間からの職場復帰が可能です。

育児と仕事を両立したい方は、会社の総務や労務と連絡をとり、復帰についての打ち合わせを始めましょう。最初からフルタイムではなく時短勤務などから始めると、無理なく自分に合う仕事と家事の両立の仕方を探りながら働けます。

産後の家事を乗り切る方法

ここまで、出産後の女性の産褥期のプロセスごとに、再開できる家事の目安と注意点を紹介してきました。産後1ヵ月を過ぎる頃から、妊娠前に近いイメージで家事ができるようになることがわかったのではないでしょうか。

反対に、最低でも産後1ヵ月までは、誰かの手を借りて乗り切るべきだともいえます。ここからは、産後の家事を乗り切る方法を3つご紹介します。

ネットスーパーを利用

外出をできるだけ避けたい産後1ヵ月のあいだ、便利なのがネットスーパーです。重い物も全部玄関まで運んでくれるので、赤ちゃんといっしょに買い物に出かけられるようになってからも活躍します。

塩分など食事制限が多い妊娠中から、赤ちゃんのお世話で食事の用意が難しい産後まで、栄養バランスに配慮したお弁当を配達してくれるサービスなどもチェックしておくと◎。

便利な家電を購入

ロボット掃除機や食器洗い乾燥機など、家事の一部を家電に任せてしまう方法もあります。洗濯物も、乾燥まで一気に仕上げてくれるドラム式洗濯乾燥機なら、干す手間はありません。家電の中には月額定額のサブスクリプションサービスで利用できるものもありますので、予算に合わせて購入またはレンタルしてみては?

頼れる人を作っておく

産後の家事の乗り切り方で最も良いのは、夫や家族に支えてもらうこと。近年では、男性も職場での育休取得が推進され始め、夫も積極的に育児に参加しようという風潮に変わりつつあります。

とはいえ、産後にいきなり依頼しても理解が得られない場合があるので、「産褥期がどういうものか」「産褥期にはどんなサポートが必要か」といったことを、出産前から話し合った上で協力を頼むのがおすすめです。

また、普段妻がやっている家事をリストアップし、産褥期にできるものとできないものを振り分けて、タスクを具体化して夫に一任しておくとやるべきことを理解しやすくなります。上の子がいる場合は、朝ご飯や送り迎えの段取り、お弁当づくりなどについて具体的にイメージし、シミュレーションしておくと安心です。

親にサポートしてもらう場合も、「何を」「いつまで」お願いしたいのかを、明確にしておくといいでしょう。

産後に使いたいサポートサービス

夫が仕事で忙しくワンオペが予想されたり、頼れる親族が近くにいなかったりする場合は、家事をサポートしてくれる外部サービスや便利な家電を活用するのも手です。

産後の慌ただしい生活の中で環境を整えるのは負担が大きいため、動きが制限される妊娠中からさまざまなサービスを試して、自分に合うものを探しておくといいですね。

自治体の産後サポートサービス

少子高齢化の解消に向けて、多くの自治体が産前産後の家事などをサポートするサービスを提供しています。自治体によってサービスの充実度は異なりますが、価格は比較的良心的で気軽に使いやすいものが多いようです。中には、無料で利用できる支援制度を提供している自治体もあります。

・産後の家事や育児を支援するヘルパー等の利用助成

生後1歳になるまでの乳児を育てている人が、自治体と連携する事業者のサービスを利用した場合には、利用料の一部を助成する取り組みもあります。食事の支度や掃除など日常的な家事を行ってくれる家事支援サービスや、沐浴の援助や見守り、子育て相談などの育児支援サービスの利用助成が可能です。

・産後ケア事業

自治体によっては、助産師や育児サポート実務者が自宅を訪問し、心身の不調や育児の不安などの相談に応じるほか、母子の健康状態の確認と簡単なケア、沐浴・授乳の援助などを行う、産後ケア事業があります。

ファミリーサポートセンター

自治体、および自治体から委託された団体が運営するセンターで、育ての「援助を受けたい人」と「援助を行いたい人」がそれぞれ依頼会員、提供会員となり、地域で相互援助活動を行っています。

会員になってマッチングが成立すると、買い物や健診、緊急時などに提供会員の自宅で子供を預かってもらえたり、料理・片付け、洗濯、掃除、買い物、兄弟姉妹の世話などを委託したりすることができます。

家事代行サービス

一般的な家事全般をサポートしてもらえるのが、家事代行サービスです。かゆいところに手が届く、きめ細かなサービスは民間ならでは。スタッフの接客やサービスのレベルも高く、ゆったりとした気持ちで家事全般を任せることができます。

「手軽に1時間だけ任せたい」「隔週で、行き届かないところをサポートしてほしい」「掃除と洗濯だけやってほしい」といったアレンジも自在。早朝や夜間、土日も対応しているサービスもあり、生活スタイルに合わせて利用できます。
夏本番の厳しい暑さの中で、掃除や片付けが特に身体に負担をかけてしまう。苦手なところだけをお願いしたい方でも、まるっと家事をお任せたい方でも、家事代行の活用をおすすめです。

ベビーシッター

産後は、どうしても赤ちゃんのお世話にかかりきりになってしまうもの。上の子がまだ小さいと、寂しい思いをさせてしまうかもしれません。ベビーシッターを頼むと、下の子を任せて上の子とスキンシップをとったり、下の子のお世話のあいだに上の子の遊び相手になってもらったりと、どの子にも平等に時間を使うことができます。

体力勝負の育児を乗り切るために、産後はできる限りに安静に

元々、体力があったり産後の達成感で気持ちが高揚していたりする人は、出産後も「思ったより動ける」と感じるかもしれません。何でもできるような気がして、つい張り切って育児や家事に取り組んでしまうことも…。しかし、どんなに元気な気がしても、産後の女性の体は強烈なダメージを負っています。

産褥期で無理をしないことは、これから続いていく体力勝負の育児を乗り切るため上でもとても大切なこと。家族の協力を仰ぎ、外部サービスも上手に利用して、赤ちゃんとの毎日を楽しみましょう。

家事代行サービスのSUNNY MAID SERVICE(サニー メイド サービス)は、2人1組のスタッフにより短時間でスピーディーに家事を行うため、産後の体へも応対などの負担が少なくて済みます。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

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