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黄砂の時期の洗濯物ってどうすればいい?黄砂が来る時期の対策法
2025.03.27
春の訪れとともにやってくる黄砂。「せっかく洗った洗濯物なのに黄砂が飛んできて台無し…」そんな経験、ありませんか?今回は、黄砂が衣類に付着することで与える影響や黄砂の時期に洗濯物を干す際の対策についてご紹介していきます。
黄砂ってなに?

春が近づいてくるとニュースなどでよく耳にする「黄砂」。お家の窓や車のフロントガラス黄色くなったり、空が霞んで見えたりすることで知られている黄砂ですが、その黄砂について、ここでは詳しくご紹介していきます。
黄砂の正体
黄砂は中国やモンゴルの砂漠地帯から強風で巻き上げられた砂や土などの鉱物粒子が、日本を含む東アジアに広く飛んでくる現象です。
また、黄砂の厄介な特徴の1つが、健康に悪影響を及ぼす可能性があることです。
黄砂が日本へ飛んでくる間に、大気中の汚染物質やアレルギー物質が付着することがあります。特に、PM2.5などの微小粒子状物質が付着すると、吸い込むことで呼吸器系に深刻な影響を及ぼす可能性があります。その結果、咳やくしゃみ、喘息などのアレルギー症状を引き起こすだけでなく、呼吸器疾患を悪化させるリスクも高まります。
特に高齢の方や小さな赤ちゃんがいるご家庭では、注意が必要です。

(出典:黄砂ってなに? | 大気環境・自動車対策 | 環境省)
黄砂の時期はいつから?
黄砂は、偏西風という西から東へ吹く風に乗って、日本へ運ばれてきます。日本における黄砂のピークは、西側からの風が強くなる3月から5月にかけてです。特に3月と4月が最も多く、この時期に黄砂の飛来が頻繁に観測されます。
ただし、黄砂はほぼ一年を通して日本に飛来しており、ピーク時期以外でも注意が必要なので、気象庁から出ている黄砂予報などの情報をときどき確認しておくのがおすすめです。
黄砂が洗濯物に与える影響

ここでは黄砂の時期に洗濯物を外に干すこと、どのような影響があるかご紹介していきます。
衣類の汚れや黄ばみの原因になる
黄砂には、カルシウム、鉄、アルミニウムなどの金属成分が付着しているため、汚れや黄ばみの原因となります。また、粒子が非常に小さいため、洗濯物の繊維の隙間に入り込みやすく、一度黄砂が付着してしまうと、普段通りの洗濯では落としきれない汚れが残ることもあり「見た目や清潔感に影響を与えることがあります。
衣類を傷める
黄砂の粒子は微細であるがゆえに、洗濯物の繊維にダメージを与えることがあります。特に繊維の細かいニットなどのデリケートな素材の衣類は、繊維が擦れたり傷ついたりする可能性があります。また、洗濯後も粒子が残ったままだと、繊維が弱くなり衣類の寿命が縮む原因にもなります。
取れにくい臭いが付着する
黄砂には砂粒だけでなく、有害物質や化学物質が付着していることがあります。そのため、洗濯物に取れにくい独特の臭いが残ることがあります。この臭いは、再度洗濯をしてもなかなか取れないため、注意が必要です。
洗濯物の黄砂対策!黄砂の付着を防ぐ方法

部屋干しでの対策
黄砂の時期は、大切な衣類を黄砂から守るためにも部屋干しがおすすめです。
部屋干しでは、外干しに比べて乾くのに時間がかかるめ、生乾きや臭いなどが気になる方も多いかと思います。
ご紹介する方法をいくつか組み合わせれば、短時間で乾かすことができるので、ぜひ試してみてください。
- 部屋干し用洗剤を使用する
部屋干しだとどうしても気になる生乾き臭。その原因は実は雑菌です。そのため、一般の洗剤より除菌・抗菌効果のある部屋干し用洗剤を使用することで、生乾き臭を抑えられます
ただし、部屋干し洗剤には漂白剤が含まれていたり、弱アルカリ性であったりすることも多く、色落ちしやすい衣類などには使用できないこともあるため、使用前に必ず注意事項の確認をしてください。
- 洗濯物同士を離し、風通しを良くして干す
部屋干しをする際は、風通しを良くすることがポイントです。洗濯物同士を離して間隔をしっかり確保すること短時間で乾燥させることができます。厚手のものと薄手のものを交互に干すのもおすすめです。湿気がこもると雑菌が繁殖しやすくなり、臭いの原因になるため、風通しを良くする工夫をしましょう。
- 除湿器やサーキュレーターの活用
黄砂の時期に部屋干しをする場合、除湿器やサーキュレーターを使用すると効率良く洗濯物を乾燥させることができます。除湿器は部屋の湿気を取り除き、乾燥を助けるほか、部屋の空気を快適に保つ効果もあります。また、サーキュレーターを使って空気を循環させることで、洗濯物の乾燥時間をさらに短縮できるため、部屋干し特有の嫌な匂いも防ぎやすくなります。
- 浴室乾燥をする
黄砂が特に激しい日は、浴室乾燥機を活用するのもおすすめです。浴室乾燥機は密閉空間で洗濯物を乾かすため、黄砂が全く付着する心配がありません。また、高温で乾燥させるため除菌効果も期待できます。浴室乾燥機を活用することで、効率良く洗濯物を乾かしながら、アレルギーの予防や衣類の清潔さをキープすることができます。
外干ししたい場合は、洗濯カバーを活用する
せっかく天気のいい日には、洗濯物を外に干したいという方もいらっしゃると思います。そういった場合にピッタリのアイテムがあるのでご紹介していきます。
黄砂の時期にどうしても洗濯物を外干ししたい場合には、洗濯カバーを使用することをおすすめします。
洗濯カバーは、洗濯物を覆い、黄砂やPM2.5などの微粒子が直接付着するのを防ぐアイテムです。特に黄砂の粒子は非常に小さく、衣類の繊維に入り込むと落としにくいため、予防策としてカバーを使うことが大切です。
種類によっては通気性の良い素材で、洗濯物をしっかり乾かしながらも汚れの付着を防ぐことのできるものもあります。選ぶ際には、サイズや形状が自宅の干し場のスタイルに合うものを選びましょう。
また、使用後のカバー自体にも黄砂が付く可能性があるため、時々洗うか、拭き取るなどのお手入れをすることで、清潔さを保つことも大切です。
黄砂を室内に入れないための予防法

手洗いの徹底
黄砂の時期には、外出するたびに手指に付着した微粒子が室内に持ち込まれる可能性があります。そのため、帰宅後にはこまめに手洗いを行うことが重要です。特に手のひらや指の隙間、爪の間まで念入りに洗うことで、黄砂の粒子だけでなく、花粉やアレルギーの原因となる物質の侵入を防ぐことができます。また、洗面所を清潔に保つことで、さらに予防効果を向上させることができます。
ブラシやコロコロで除去
黄砂が飛散している時期には、衣服やバッグ、靴などにも黄砂が付着することがあります。これをそのまま室内に持ち込むと、アレルギーの原因や洗濯物の汚れに繋がる可能性があります。そこで、玄関やベランダ付近に洋服用ブラシやコロコロを常備しておき、外出から帰宅した際に使用する習慣をつけることがおすすめです。これにより、黄砂の室内侵入を防ぐことができます。
定期的な網戸掃除
黄砂や花粉が室内に入り込む大きな原因の一つが、窓や網戸を通じた侵入です。特に黄砂の時期には、網戸に微細な粒子が溜まりやすく、これが室内の空気環境を悪化させる要因となります。定期的に網戸の掃除を行い、黄砂やホコリを拭き取ることが重要です。掃除をする際は、水を含ませた柔らかい布や専用の網戸クリーナーを使用することで、繊細な網目を傷めずに汚れを取り除くことができます。
また、網戸掃除をすると、窓の汚れも気になってしまうものだと思いますが、窓掃除については時期をズラして行うのがおすすめです。窓掃除については、黄砂や花粉の飛散が落ち着いてくる6月ごろに行うのがいいでしょう。
網戸掃除については、こちらの記事をご参考ください。
【参考記事】網戸掃除は外さず簡単にできる!掃除の手順とポイントを紹介
窓掃除については、こちらの記事をご覧ください。
【参考記事】窓掃除の基本 窓ガラス・網戸などの掃除手順やポイントを紹介
黄砂の時期でも気持ちよく洗濯しよう

黄砂は、例年日本では3月から5月にかけて多く飛来します。この期間は洗濯物が黄砂によって汚れるだけでなく、衣類を傷めたりして、黄砂に付着した大気汚染物質などによる健康被害の可能性もあります。
しかし、部屋干しや洗濯カバーを活用するなど適切な対策をすることで、その影響を最小限に抑えることができます。
黄砂の時期は、せっかくきれいに洗った洗濯物が台無しにならないよう、部屋干しに切り替えることで安心して乾かすことができます。
黄砂の時期でも気持ちよく洗濯できるよう、今回ご紹介した対策を参考にしてみてください。