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終わらない名もなき家事!主婦の心身がすり減る前になくす方法とは?

2023.07.27

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「名もなき家事」とはどのようなものか、ご存じでしょうか。名もなき家事の具体例を説明するとともに、主婦を苦しめている理由やなくす方法について紹介します。

終わらない名もなき家事!主婦の心身がすり減る前になくす方法とは?

「家事や子育てがつらい」「ほとんどの時間を家事・育児に取られている気がする」と主婦が感じる理由のひとつに、一般的な名称ではくくれない「名もなき家事」の存在があるといわれています。

なぜ、名もなき家事は主婦の負担になるのでしょうか。この記事では、名もなき家事の具体例や主婦を苦しめる理由を踏まえて、解決方法をご紹介します。

名もなき家事とは?

家事や育児の負担があまりに大きくて夫に分担を相談してみたら、「効率が悪いだけじゃないの?」と冷たい反応をされた――そんな夫婦間の家事ギャップは、名もなき家事に対する認識の差から来ていることが少なくありません。では、名もなき家事とは、どういった家事を指すのでしょうか。

名もなき家事は、「掃除」「洗濯」「料理」「育児」などといった、一般的な分類にあてはまらない家事のこと。確かに、家事のひとつではあるものの、言語化するのが難しい家事に心当たりはありませんか?

例えば、家事をしない人にとって洗濯は「洗濯機に洗濯物を入れ、スイッチを入れる」だけの作業と思われがちですが、実はそれに付随するさまざまな作業が存在します。

<洗濯に付随する名もなき家事の具体例>

・あちこちに脱ぎ捨てられた衣類を集めて洗濯かごに入れる

・洗濯かごの中に入れられた洗濯物から、おしゃれ着洗いが必要なものをより分ける

・裏返しになっているTシャツや靴下を表に返す

・使っている洗剤がなくなったら購入して詰め替える

・洗濯物の素材や性質を考え、乾きやすいよう場所を考えながら干す

・取り込んだ洗濯物をたたむ

・たたんだ洗濯物を分けて、家族のクローゼットにしまう

掃除にも、同じように名もなき家事が存在します。

例えば、トイレ掃除といえば便器や床、タンクの掃除が思い浮かびますが、実際には「トイレットペーパーの補充」「トイレマットの交換」「トイレクリーナーやトイレ用洗剤など掃除用具の買い足し」も、トイレ掃除の範疇です。しかし、これらは「トイレ掃除」とひとくくりにされ、一つひとつの作業には名前がありません。

ほかにも、次のような名もなき家事があります。

<さまざまな名もなき家事の具体例>

・給食の献立や栄養バランスを考慮して、夕飯のメニューを決める

・シャンプーやハンドソープがなくなったら、購入して詰め替える

・家族が玄関でバラバラに脱いだ靴をそろえる

・空になったペットボトルのラベルをはがしてつぶす

・排水口に詰まった髪の毛を取り除く

また、育児中の家庭では子供の世話もあるため、名もなき家事がさらに増えます。具体例としては次のようなものです。

<育児に付随する名もなき家事の具体例>

・朝、部屋のドアをノックして子供を起こす

・子供に朝ごはんを食べさせる

・子供の着る洋服を準備し、着替えさせる

・保育園の連絡帳に記入する

・子供の服を脱がせ、入浴させる

・子供を寝かしつけながらに絵本の読み聞かせをする

これ以外にも、ランダムに発生する「イヤイヤ期の子供をなだめて説得する」「おむつを替える/トイレトレーニングをする」「遊びに付き合う」といったタスクも、名もなき家事に数えられます。

名もなき家事が、主婦の心身をすり減らす理由

なぜ名もなき家事は、主婦の心身に大きなダメージを与えるのでしょうか。理由は大きく3つ考えられます。

名もなき家事は、夫には認識されにくいから

多くの働く夫は、家事にどんな作業があるのか認識できておらず、「洗濯」「掃除」「料理」「育児」の単純な4種類に分類しがちです。

そのため、「朝、洗濯して掃除まで終わらせれば、あとは食事づくりと育児だけじゃない?」「仕事は数えきれないほどのマルチタスクが当たり前だけど、4つしかない家事なら何とかなるでしょ」などと、家事を軽く考える傾向があります。

料理という1つの家事に、「献立を組み立てる」「値段を比較検討して買い物をする」「重い荷物を持って帰る」「冷蔵庫に食材を入れる」「作る」「洗い物をする」といった一連の流れがあることを想像できないため、大変さを理解することができないのです。

夫婦間で家事に対する認識が異なる以上、妻がどんなに「大変だから分担してほしい」「少しでいいから手伝ってほしい」と言っても、議論は平行線のままで妻の負担は減りません。

主婦ならやって当たり前と思われるから

「外で稼ぐのが男性の仕事、家事は女性の仕事」「主婦なら家事をやって当たり前」といった古い価値観から抜け出せないまま、妻に家事を任せきりの男性もいるのではないでしょうか。

近年は共働き家庭が増加し、家事・育児を分担する夫婦が増えたといわれています。しかし、すべての夫婦が時代に合った価値観にシフトしているわけではありません。

「名もなき家事はおろか、名前のついている家事ですら主婦がやって当然」という考え方が夫の根底にあると、妻は夫に家事のつらさを素直に打ち明けることができません。

結果として、名もなき家事を含めたすべての家事を一人で抱え込み、精神的にも肉体的にもダメージが蓄積していくことになります。

名もなき家事の量が膨大だから

名もなき家事の難しさは、その数が非常に膨大なため、蓄積することで大きなダメージにつながることにあります。

名もなき家事は、「一つひとつは小さいので、誰かに頼むほどではない作業」「誰かに頼む前に、自分でやったほうが早い作業」であり、それほど労力を使いません。

例えば、「観葉植物に水をやる」「使われていない部屋の電気を消す」「時計の時間を合わせる」といった作業も立派な名もなき家事ですが、どれか1つであればそれほど苦にならないはずです。

しかも、家事をメインでやっている人以外は、名もなき家事の存在に気づきにくいため、結局は気づいた主婦が一人でこなさなくてはなりません。分担しようにも細かすぎて依頼しにくい作業が多いのも、名もなき家事ならではです。

また、家族の誰かが家事をやりかけ、中途半端に終わらせたことから発生する、名もなき家事もあります。例えば、夫が食器を洗ってくれても、シンクが水浸しだったり、食器を拭かずに置いたままだったりすると、シンクの空拭きや食器拭きは妻が受け持つことになります。これらは名もなき家事の典型で、主婦の負担を増大させるものです。

名もなき家事をなくすには?

名もなき家事の問題を解決するには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、4つの方法をご紹介します。

名もなき家事を見える化する

名もなき家事の中には、主婦の心身を疲弊させる割に、目立たないものがたくさん含まれています。中には、主婦自身も家事のひとつであることを認識しないまま、取り組んでいるタスクがあるかもしれません。名もなき家事から解放されるためには、まずは家庭内で行っていることを洗い出しましょう。

普段、家事をメインで担当している人は、1日を振り返って、自分が行った名もなき家事をリストアップしてみてください。できれば時系列で書き出すようにすると、朝、昼、夜のどこに家事負担があるのか、時間帯も把握しやすくなります。

タスクの洗い出しが終わったら、家事シェアアプリなどを使って家事を分担してください。家事シェアアプリは、見えない家事もタスクとして追加することができます。

例えば「ゴミ出し」なら、ゴミ出しにまつわる「各部屋のゴミ箱からゴミを回収する」「各部屋のゴミ箱に新しいゴミ袋をつける」「ゴミ収集場に持って行く」など、一連の作業まで追加することで、名もなき家事の抱え込みを防いでください。

また、それぞれの家事の進捗状況も把握できるため、終わっていない作業は気づいた人が担当するなど、家族間での連携もスムーズにできるようになるはずです。

家族で名もなき家事を分担制にする

できることは家族にやってもらう習慣をつけるため、名もなき家事を明確に家族で割り振ることも、主婦の負担を減らすのに役立ちます。「何も言わなくても、自分から進んでやってほしい」と思う気持ちはわかりますが、普段家事を担当していない人に名もなき家事を見つけさせるのは、かなりハードルが高いものです。

これまで何気なく主婦がやっていた「カーテンの開け閉め」「植木の水やり」「部屋の換気」といった作業についても子供を含めた家族で分担を決め、割り振った後は口出しをせずに見守ります。

こうすることで、家族全員に名もなき家事を「自分の仕事」として認識させることができるでしょう。

ながら・ついでで家事を行う

根を詰めすぎず、次のような「ながら」「ついで」にできる家事を増やして、手を抜きぎみにするといいでしょう。

<ながら・ついでにできる家事の具体例>

・歯磨きをするついでに鏡やシンクを磨く

・脱衣所で着替えるついでに床の髪の毛を取る

・子供を送りがてら玄関を掃く

・出かけるついでに、ロボット掃除機のボタンをオンにする

・食器を洗いながらシンクも洗う

・晩ご飯を作るついでに朝ごはんの仕込みもする

家事に対する責任感が強いのはよいことですが、完全無欠の状態を目指すと自分を追い詰めてしまいかねません。

たまにはプロの手を借りる

家事を家族で分担しても、忙しいとなかなかうまくいかず、結局は同じ人が家事担当になりがちです。そんなときは、思い切ってプロの手を借りてみてはいかがでしょうか。

「自分でやろうと思えばできる家事を、お金を出して頼むことに抵抗がある」「ぜいたくなイメージがあり、近所の噂になりそうで怖い」といったように、周囲に経験者が少ないことや情報が不足していることから、プロの家事代行サービスへの依頼を躊躇する人もいるかもしれません。しかし、共働き家庭が増えている現在では、利用することが珍しくなくなってきました。

日常のさまざまな家事負担をまとめて軽減するなら家事代行サービス、お風呂やトイレなどをプロの技術で集中的にきれいにするならハウスクリーニング、食事の支度が面倒ならフードデリバリー、赤ちゃんを少しだけ見ていてほしいならベビーシッターというように、「その道のプロ」を選べば上手に自分の負担を減らしていけるはずです。

名もなき家事の負担から抜け出して、毎日をもっと楽に!

見えにくく、理解してもらいにくい名もなき家事は、じわじわと主婦の心と体にダメージを与えます。大切なのは、追い込まれる前に行動すること。

まずは家族と家事分担について話し合い、それでも変わらなければプロに依頼することも考えましょう!

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