COLUMN
コラム
共働き夫婦がうまく家事を分担するコツとは?
2023.02.28
共働き夫婦が負担なく家事分担を成功させるコツと、家事分担がうまくいかない理由を解説します。お互いの不満を貯めないように、自動化できる家電や家事代行サービスを利用しましょう。
「同じように仕事をしているのに、気づいたら自分ばかり家事をしている」「やってほしいとお願いしないと動いてくれない」と、相手にストレスを溜めている夫婦も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、共働きの家事分担がうまくいかない理由と、上手に分担するコツをご紹介します。
共働き家庭における家事分担の割合は?
1980年から増加し始めた共働き世帯数は、1997年に男性雇用者と無業の妻から成る世帯(専業主婦世帯)を上回り、増加を続けています。厚生労働省の「厚生労働白書」によれば、2020年度の共働き世帯は1,240万世帯、専業主婦世帯は571万世帯で、全体の68.4%が共働き世帯となりました。
共働き等世帯数の年次推移
出典:厚生労働省「令和3年版厚生労働白書」
男女の区別なく優秀な人が評価される社会において、夫と妻がそれぞれにキャリアプランを立て、仕事に邁進したいと思うのは当然のことです。しかし、そうした生活を実現するには、男女の家事分担はこれまで以上に平等にしなければなりません。
ところが、実際の「家事・育児に費やす時間」には、大きな男女差があります。
内閣府男女共同参画局が発行している「共同参画」2020年9月号によれば、働く時間は夫が圧倒的に長く、特に6歳未満の子を持つ共働き世帯では、妻の約2倍に。また、「夫婦+子供世帯」で仕事をしている人の、「仕事のある日」における家事や育児に費やす時間の割合を見ると、女性は男性の2倍以上となっています。
以上から、夫も妻も外で働くようになったものの、家事・育児・介護を担当する割合は圧倒的に女性が多く、その分、女性は仕事に費やせる時間が少ないことがわかります。
「夫が外で働き、妻は家庭を守る」という性別役割に反対する人が増え、家事や育児に積極的に参加する男性が増えているのは確かですが、現実には依然として性別ごとの役割分担がある家庭が多いようです。
共働き家庭で家事分担がうまくいかない理由
内閣府が行った「平成21年度 インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査」[によれば、現在の家事・育児分担に関する男女別の満足度は、男性80.4%、女性61.6%と、約20%もの差がありました。この数字は、夫側には「分担がきちんとできていて、自分はしっかり家事・育児をやっている」と考える人が多く、妻側は「夫がほとんど家事をしない」「やってはいるが到底自分には及ばず、十分ではない」と感じている人が多いことの表れだといえるでしょう。
内閣府が行った「男女共同参画白書 令和2年版」を見ても、子供がいる女性は同条件の男性より「家事時間」や「育児時間」が長く、仕事をしている場合には「仕事等時間」「家事時間」「育児時間」の合計時間も長くなる傾向であることがわかりました。
とはいえ、近年では特に若い世代で、積極的に育児をしたいという希望を持つ人が出てきているとあります。家庭での家事や育児などの経験が、仕事にとっても人生にとってもプラスになったと考える人も多いようです。
このように、男性も家事や育児に参加する傾向や性別で役割を決めるべきでないとする考え方が広まっているにもかかわらず、実際の家事分担がうまくいかず、夫婦で認識のずれが出てきてしまうのはなぜなのでしょうか。
ここからは、夫側、妻側、それぞれの立場から理由を考えてみます。
なぜ家事を分担できない?夫側の言い分
まずは、夫の目線から、家事が分担できない理由を見ていきましょう。
何をやればいいのかわからない
「家事や育児に協力したい」「協力しなければ」と思ってはいるものの、何をすればいいのかわからないと考える男性は多くいます。妻がてきぱきと家事を片付けてしまうので、割り込む隙がないと考えるのかもしれません。結果的に、妻が家事をしているのを見守り、お願いされれば動くといった受け身の態勢になってしまいます。
妻がこなしている家事の中から自分にできることを見つけ、明確に自分の仕事を決めて、主体的に家事に取り組むことが大切です。
やっても細かくチェックされ、ダメ出しをされるので嫌
夫がせっかく気をきかせて家事をしても、妻から「こんなたたみ方ではしわになる」「全然きれいになっていない」といったダメ出しをされることがあります。
こうしたダメ出しが重なることで夫側がやる気をなくし、分担を放棄してしまうことがあります。妻側が指摘の仕方を工夫することも大切ですが、夫側も妻にやり方を聞いて取り入れる努力をしましょう。
なぜ家事を分担できない?妻側の言い分
続いては、妻側の家事の分担がうまくいかない意見についても見ていきましょう。
指示しないと夫が動かないから面倒
妻にとって当たり前の家事について、いちいち指示を出すのは面倒なもの。指示をするくらいなら自分でやったほうが早い上に、平等であるはずの家事を「お願いして手伝ってもらう」のも不愉快だと感じること人も多いのではないでしょうか。結果的に、夫を戦力外とみなして分担をあきらめ、1人で黙々と家事をしてしまうことになります。
妻は言わなくてもわかるはずと思わずに、夫とよくコミュニケーションをとって、「この家事をこうやってほしい」と要望を伝えましょう。
夫がやった家事の結果が気に食わない
長くメインで家事をしてきた女性には、洗濯物のたたみ方や掃除機のかけ方ひとつとっても、自分なりのやり方があり、ルーティンがあります。そのため、夫の家事のやり方が雑に思えたり、アラが気になったりして、ついついやり直したくなることも。
「こんなことなら、最初から自分でやったほうがマシ」と感じると、ついダメ出しをしたり、夫に頼まなくなったりしてしまいます。家事の分担を決めたら、やり方は夫に一任するか、最初にやり方を丁寧に教える時間を取るようにしてください。
共働き家庭が上手に家事を分担するためのポイント
夫妻で上手に家事を分担している共働き家庭では、どのような工夫をしているのでしょうか。ポイントを4つご紹介します。
家事を見える化する
家事分担の不公平感をなくすため、すべての家事をリストアップして見える化することから始めましょう。例えば、下記のような項目が挙げられます。
<リストアップすべき家事の例>
- 朝食とお弁当づくり
- 洗濯
- 掃除
- 夕飯の買い出し
- 夕飯の調理
- 洗い物
このとき、いわゆる「名前のない家事」についても、できるだけ書き出しておくことが重要です。名前のない家事とは、「掃除」「洗濯」のように具体的な名前はつけられないものの、やらなければならない家事のこと。
この名前のない家事は見えにくいため分担しにくく、ボディブローのように担い手の体力を奪っていきます。イライラ、モヤモヤにつながりやすいこの家事に名前をつけて分類して、担い手の心身の負担を軽減しましょう。
名前のない家事には、主に下記のようなものがあります。
<名前のない家事の例>
- 玄関の靴を並べる
- 裏返しの衣類を直して洗濯する
- 洗い終わった食器を片付ける
- ゴミの日に家中のゴミを集め、新しいゴミ袋をセットする
- 加湿器を洗う
お互いの得意・不得意で家事の担当を決める
誰にでも、得意・不得意な家事はあるもの。苦手な人が無理をしてやるより、得意な人が担当したほうが効率的です。もし、夫が料理を得意とするなら、料理を担当してもらいましょう。その分、妻は得意な掃除をがんばるというように、分担するとスムーズです。
動ける時間を考慮する
出勤・退勤の時間に合わせて、夫婦それぞれが動きやすい時間にできる家事を担当するのも手です。
例えば、妻のほうが夫よりも家を出るのが遅く、帰りも遅い場合、朝の調理は妻が、夜の調理は夫が担当したほうが、時間に余裕がありそうです。また、朝のゴミ出しは早く出る夫に任せて、妻は洗濯をしてから出掛けるなどの分担の仕方もいいですね。
相手がやってくれた家事に口出ししない
家事分担の最大のコツは、自分が担当する家事に責任を持つこと。そして、相手の担当する家事には口出しをしないことです。同僚や部下の仕事の進め方が自分とは違っても、成果を出していれば口出しを慎むように、家事の分担においても相手をリスペクトして任せましょう。
お互いに感謝を忘れず、相手の気持ちに配慮することができれば、共働き家庭でもうまく家事の分担ができるはずです。
ストレスを溜めない!夫婦の家事負担を減らす工夫をしよう
家事を夫婦で平等に分担すると同時に、総合的な家事の負担を減らすことも考えるようにすると、家事を続けていきやすくなります。今ある家事をどうすればもっと楽にできるかという観点で、改善に取り組みましょう。
例えば、下記のような工夫がおすすめです。
買い物はネットスーパーを利用する
仕事帰りに夕飯と翌日の朝食、お弁当などの食材をまとめて購入するのは、意外と労力がかかります。週末のまとめ買いも時間がそれなりにかかり、本来やりたかったことに時間を使えなくなってしまうことも。
そこで、買い物はネットスーパーに移行すると便利です。必要なものが時間指定で玄関前まで届くので、「スーパーに立ち寄る時間」「食材を吟味する時間」をカットでき、大幅な負担軽減につながります。
便利な家電で自動化できる家事を増やす
近年、お掃除ロボットや食器洗い乾燥機、全自動洗濯機など、これまで人間が担っていた家事の一部を代行してくれる家電がたくさん登場しています。負担が特に大きいと感じる家事に便利な家電を導入すれば、時短の実現が可能になるのです。
お任せできる家事代行サービスを活用する
家事代行サービスは、家事のプロフェッショナルが依頼者の自宅を訪問し、日常の家事を代わりにこなしてくれるサービスです。共働き家庭で滞りがちな家事や、夫婦どちらも苦手な家事などを任せるなど、便利な外部サービスを利用することで家事そのものの負担を減らせます。
共働きの家事をうまく分担するには、お互いの負担が減る方法を考えよう
共働き家庭の家事分担は、多くの夫婦の悩みの種です。どちらも外で働いている以上、家庭での役割も公平に分担するのが望ましい形といえます。まずは、夫婦で現状と理想を共有する時間を持ち、ギャップを埋めるための方法を考えましょう。
家事代行の「SUNNY MAID SERVICE(サニーメイドサービス)」をご利用いただいたお客様からは、「夫婦で分担しきれない家事だけ頼んでみた」「夫も妻も苦手な掃除を頼んだら、きれいになってうれしかった」などの声もいただいています。たまに息抜きをしていただくためのスポット利用も可能ですし、定期も月1回からご利用可能です。心身にゆとりをもたらせてくれる、家事代行サービスのある暮らしを始めてみませんか?ぜひ、お気軽にお問い合わせください。